2−5−1進行とは

ピアノ

2-5-1進行(II-V-I progression)は、ジャズやポピュラー音楽において非常に重要かつ広く使われる和声進行です。これにより、曲の特定の部分に安定感や解決感を与えることができます。

2-5-1進行の基本概念

2-5-1進行は、以下のように構成されます:

  1. II(2)度の和音: マイナーセブンスコード(m7)
  2. V(5)度の和音: ドミナントセブンスコード(7)
  3. I(1)度の和音: メジャーセブンスコード(maj7)または単なるメジャーコード

Cメジャーキーにおける2-5-1進行の例

Cメジャーキーにおける2-5-1進行は次の通りです:

  1. II(2)度の和音: Dm7(D – F – A – C)
  2. V(5)度の和音: G7(G – B – D – F)
  3. I(1)度の和音: Cmaj7(C – E – G – B)

この進行を楽譜上で見ると、以下のようになります:

  • Dm7: D(根音) – F(短三度) – A(完全五度) – C(短七度)
  • G7: G(根音) – B(長三度) – D(完全五度) – F(短七度)
  • Cmaj7: C(根音) – E(長三度) – G(完全五度) – B(長七度)

2-5-1進行の機能

2-5-1進行は、その和声的な機能により、非常に自然な解決感をもたらします。

  1. II(2)度の和音: 主に準備的な役割を果たし、次のV度に向かうための橋渡しとなります。
  2. V(5)度の和音: ドミナントの役割を果たし、強い解決感をI度にもたらします。
  3. I(1)度の和音: トニックとしての安定した和音であり、進行を終わらせる役割を持ちます。

2-5-1進行のバリエーション

2-5-1進行にはいくつかのバリエーションがあります。以下にいくつかの例を挙げます:

  1. マイナーキーの2-5-1進行
    • Dm7♭5 – G7 – Cm7
    • Dm7♭5(D – F – Ab – C) – G7(G – B – D – F) – Cm7(C – Eb – G – Bb)
  2. 代理コードの使用
    • Dm7 – Db7 – Cmaj7
    • Db7はG7の代理コードとして使用されることがあります。
  3. 拡張コードの使用
    • Dm9 – G13 – Cmaj9
    • それぞれのコードに9th、11th、13thなどのテンションを追加することで、より豊かな響きを得ることができます。

2-5-1進行の練習

ピアノで2-5-1進行を練習する際は、以下のような手順で行うと効果的です:

  1. 各キーでの練習: すべてのキーで2-5-1進行を練習し、どのキーでもスムーズに演奏できるようにします。
  2. 左手のボイシング: 左手でルート音を弾き、右手で和音の残りの音を弾く方法で練習します。
  3. リズムパターンの変化: ジャズでは様々なリズムパターンが使われるため、バリエーション豊かなリズムで練習します。

まとめ

2-5-1進行は、ジャズやポピュラー音楽において基本的かつ非常に重要な和声進行です。これを理解し、マスターすることで、より豊かな和声感を得ることができます。演奏や作曲においても、この進行を効果的に使用することで、曲全体に自然な解決感と安定感を与えることができます。

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